徒然日記

神が降り立った日に思ったこと。

大谷翔平選手、50-50達成しました!!もう本当に素晴らしい!!

現地で生観戦出来ていたら、もう本当にシビれたんでしょうね・・・。          こちらは画面上での観戦となりましたが、それでも十分シビれましたし、一生の思い出になった、という気分です。しかしドジャース全体もそうですが、大谷選手、派手な活躍をしてくれました!!

チームで20得点、というのもエグいですが、6打数6安打、3本塁打、10打点・・・  個人記録のかかった試合で、こんな活躍を見せてくれるなんて誰が想像したことでしょう。想像の斜め上過ぎました。某野球漫画の作者が「大谷選手は漫画より奇なり」というニュアンスのコメントを出しておりました。                         それに対してなるほど、面白い意見だなと思いつつ大谷選手が現役の間は、野球漫画って描けるのだろうか?と疑問に思ってしまいました。                   なぜならこんな活躍をされたら、現実がフィクションを超えてしまいます。       そして現実の方が圧倒的にドラマチックなのです。今後野球漫画や野球小説を目指していた方は、ちょっと可哀想な気がします・・・。

今回、記録のかかった会場がローンデポパークであったのも、こんなドラマが生まれる要因だったのかもしれません。WBC決勝、対アメリカ戦の会場です。あの試合もシビレましたが、このマーリンズ戦もそうなりました。

ゲーム前の成績は48本塁打-49盗塁でした。初回に2塁打を放ち、その後3盗塁に成功し最初に「50盗塁」に到達しました。                       それから、会場の空気感が少しずつ変わっていった気がします・・・。もちろんその場にいなかったので、あくまで僕の主観です。                        でもスポーツで奇跡が生まれる瞬間って、会場と観客、そして選手のケミストリーってあると思っています。何か起きるんじゃないか、とんでもない瞬間が目撃できるんじゃないか、みたいな空気に覆われる、みたいな感じです。実際、個人的にはそれを経験しています。

僕は元陸上選手なんですが、世界記録や日本記録が誕生する瞬間にその場に居あわせたことがあります。毎度毎度ではないんですが、そういう時はなんだか説明のつかない、空気が会場に覆われるのです。その瞬間が訪れるまで、徐々に空気がクライマックスに向けて加速していくような感じです。                                 あのWBC、決勝戦もそうでした。大谷選手がマウンドに上がった時、そんな空気が生まれました。ベッツ選手が併殺に倒れてから、その空気がさらに沸騰したような感覚を覚えました。そしてトラウト選手がホームベースに歩み始めた時、大谷選手と対峙したあの瞬間も特別なことが起きる、という雰囲気はあったと思います。

そんな空気感を正確に書くと50盗塁をしたあたりから感じ始めました。        大谷選手の記録がかかっているから、というのはあったと思いますが、マイアミの観客が総立ちで打席へ向かう大谷選手を送り出した時、何かが起きる雰囲気は十分にありました。

ゲームが終わってから、解説の人がどんなことを言っていたのか、聞き返してみたのですが、あの瞬間、やはり打席前にホームランのことを語っていました。ここでホームランが出たら・・・というような発言でしたが、そんな雰囲気を感じていたのだと僕は勝手に理解しています。預言者のような解説者のコメントでした。

会場と観客が作った空気に、野球の神様が降り立ち、大谷翔平とシンクロして歴史的な瞬間を生み出していく・・・

安易に「神」などと書いてはいけませんが、この日の成績はあまりにも「神がかって」いました。大谷選手に野球の神様が憑依していた、と考えても許される日だったと思います。 個人的には大谷選手の打席前はいつもなら「打て、頼む!」という感じになります。でもあの50本塁打の時は、とても穏やかに1球1球を見て入られたのは、僕もその空気に取り込まれたからではないか、と勝手に解釈しています。

余談ですが、49-51となり、大谷選手に本塁打が出て50-50を達成した後の対戦投手、そして審判も素晴らしかったと思います。                    大谷選手にカーテンコールの時間をちゃんと与えたのです。歓声が鳴りやまなかったので、次打者のベッツ選手はやりづらいだろうな、と最初は思っていたのですが、ピッチャーはなかなか球を投げません。それでピッチャーが大谷選手の偉業に敬意を表して、観客との時間を与えていることに気がつきました。これは完全なピッチクロック違反です。普通ならこれでワンボール、追加です。でもこれを理解していた審判はピッチクロック違反を取り消した、と聞きました。ドラマの陰にはなってしまいましたが、こういう美談も伝説には含まれるのだな・・・と思いました。打たれて悔しいはずなのに、バウマン投手そして審判、漢でした!                                      それにそもそも、記録のかかった大谷選手と自軍の選手を勝負させたマーリンズの監督も立派だと思います。あの歴史を作った5打席目に申告敬遠打診をFワードで拒否したのは、とても印象に残りました。ある意味記録の立役者でした。シューメイカー監督もまた漢でした!

その後LAに戻ってからも、大谷選手は1本塁打、3安打、1盗塁を加えて「52-52」まで数字を伸ばしています。                               大谷選手の第一打席前には「50-50」の達成を振り返るビデオがドジャースタジアムに流されていました。                                その後のスタンディングオベーションは凄まじかったのですが、それに脱帽で応じた後、ニコリともせずに審判や相手捕手にゲーム開始を促すシーンを見て、また勝手にシビれました。

本当にこの人は自分一人が目立ったり、注目を浴びるためにプレーしてはいないんだな・・・と思いました。

チーム用意したであろう50-50達成の記念Tシャツを練習前に本人は着ていませんでした。恥ずかしさもあるのでしょうが、その謙虚さにも好感を持ちました。        大谷選手は一体神から何物を与えられているのでしょう・・・。   

ポストシーズンまでに大谷選手が残された目標・記録ってなんなのでしょうか?「55-55」「60-60」打率3割達成、2冠王達成、OPS1.0台維持・・・          本人が望んだヒリヒリする9月は、今も進行中ですので、僕はもう個人記録よりもこの後のワールドシリーズまでの1試合1試合を楽しませてもらおうと思っています。      前にも書きましたけど、こんなことはもう一生のうち、2度と見れないシーンかも知れないのです。大谷選手が「ミスターオクトーバー」と呼ばれるような活躍を信じて勝手に応援させていただきたいです。そしてチャンピオンリングを取ってくれたらいいな・・・とこっそり願っています。

また余談ですが、50-50達成後、内外メディアの大谷選手の報道を色々とチェックしてみました。とても面白いな、と思ったのは伝説の名投手、ペドロ・マルティネス氏のコメントで、今後は40-40-40を目指して欲しい、というそれでした。最後の40は40セーブで、マルチネス氏は大谷選手を来年以降、リリーフになったら面白いということを熱弁されていました。確かにWBC決勝のようなシーンをワールドシリーズの9回で見られたら、シビれますよね・・・。確かに先発よりも投手寿命も延びるかもしれません。こういうことを考えてコメントできるマルティネス氏の発言には今後も注目したいです。

そしてまたこれも全然関係ない話ですが、今現在のドジャースの成績は92勝62敗となっています。大谷選手の所属していたエンジェルスの成績は62勝92敗です・・・。              貯金30に対して借金30・・・もし今も大谷選手がエンジェルスに所属していたら、と考えるとなんだか言葉になりませんね・・・。

自分の仕事環境って大切だな、というオチでした。                  今日もドジャースと大谷選手が活躍してくれることを願いたいと思います。

皆様も良い休日を。ありがとうございました。